ニートの断片

引きこもりニートの思考の断片。

ポジティブな現実逃避

 

 

 先日観たアメトーークエゴサーチSNSなどで自分の名前を検索すること)する芸人を特集していました。番組内でノンスタイル井上がTwitterで見つけた悪口に対してポジティブに返信した文章を紹介するというコーナーがあったんです。いくつか見てみましょう。

 

「井上汚い汗かくな!」←「僕はダイヤモンドの汗しか流していませんよ!」

「芸能界から消えろ!」←「僕が芸能界から消えても僕の輝きは消えないよ!」

 

 特徴的なフレーズはこの際どうでもいいとして注目してもらいたいのは、否定的で攻撃的な言葉を真正面から受け止めずのらりくらりとかわして、相手の井上に対する嫌悪感と全く向き合わないところ。 

 どうみてもイヤなことを無理に肯定的にとらえることがポジティブと呼ばれているわけなんですが世間がもてはやすほど素晴らしい考え方には思えない。ポジティブというのは端的に言ってしまえば現実逃避。目の前の嫌な奴をいい人がと思い込もうとしたり、過酷でつらい状況を自分の高めるための修行だと考えたり(嫌な奴や過酷な状況を作り出している側からすればこんなに扱いやすい考え方はない)

 嫌な現実と向き合ったら壊れてしまいそうだから無理やり肯定的な言葉で塗り固めて蓋をしようとしてる。まあそうすれば社会で上手くやっていけるからね。

 松岡修造やらノンスタ井上やらのポジティブな芸能人が受けるのは現実逃避したい人が多いからなのかな。ひどいことを言われたら泣いたり怒ったりすればいいし、辛い状況なら弱音を吐いても構わない。過去の過ちが気になって仕方がなくて前に進めないのならとことん後悔してずだボロになればいい。人生で失敗しようが成功しようがどうせ死ぬんだから。

 ネガティブにもポジティブにもならず自分の理性に従って真実を見ることだけが賢明な考え方だと思うね。